【取扱い商品紹介】縁の細い扉(狭框ドア)へも設置が出来る「電気錠」・「電子錠」

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近年、オフィスの入退管理や民泊を含むシェアスペースの遠隔管理などの需要が高まっています。
そのような管理システムを導入するには、従来のアナログなカギでは対応することが出来ない為、電気錠や電子錠(デジタルロック)などの電気的に動作をする機器を設置する必要が出てきます。

それらの機器を設置するにあたり、よく頭を悩ませることになるのが、錠前を設置するドアの部分が細いドア「狭框(きょうかまち)ドア」と言われるタイプのドアへの設置をご希望されている場合です。
冒頭の画像のように、大き目のガラスが入ったデザインのドアの場合は、その周りの縁の幅が10㎝以下になっていることがあります。
標準的なモーター式電気錠や、リモートロックシリーズの標準品番などは、10㎝の幅で設置がギリギリどうか…という寸法になります。

特に縁部分が6cm程度で設計されているサッシメーカー製のドアが設置されている物件では、いよいよ対応できる製品が限られてきます…。
これまでは「残念ながら適合する製品がありません」とお答えするしかなかったのですが、この数年で一気に狭框ドアに設置が出来る製品が発売されるようになりました!

この記事では、電気錠・電子錠に限らず、縁の細い狭框ドアに設置が出来る電気的な錠前についてご紹介していきます。

種類を問わず、カギについてお悩みのお客様は、大阪市城東区のカギ屋「キーホームサービス」まで是非お気軽にご相談ください!

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そもそも「狭框ドア」とは?

「狭框ドア」(きょうかまちドア)とは?という部分からご紹介していきましょう。
まず、ドア関連の用語としての「框」とは、パネルやガラスがはめ込まれたドアの縁部分のことを言います。
場合によっては、垂直方向の框を「縦框」、水平方向の框を「横框」と分けて呼ぶ場合もあります。

この縦框が細い寸法になっている場合に「狭框ドア」や「細框ドア」(ほそがまちドア)と呼ぶことが多くなります。
決まった基準などは特に規定されていませんが、幅が6~8cm程度のドアは狭框ドアとの認識になるイメージです。
(実際にそのあたりの寸法から対応商品が一気に無くなります)

大きなガラスがはまっていることが多いので、摺りガラスが使われていない場合は室内側がよく見えます。
その為、店舗や事務所の入口、集合住宅のエントランスに多く使われています。
また、ガラスの代わりにパネルがはまっていることもあり、そのようなタイプの狭框ドアはテナントや事務所の通用口、住宅の勝手口などに多く見られます。

「狭框ドア」の場合、どう都合が悪いのか?

一般的に、錠前(ロック、錠ケース)は扉の内部に収めるような設置になります。
框が細いと、その錠前を収めるスペースが無かったり、シリンダーなどを設置するために開ける穴を加工する余地が無くなってしまう場合が出てきます。

どれだけのスペースが必要なのか、どの位置にどれぐらいの大きさの穴を開けないといけないのか、というのは錠前の機種によって異なりますが、多くの場合狭框ドアには対応していない寸法です。

断面図のイメージを使ってもう少しだけ詳しく紹介します。

このイメージ図(上から見た図)では、黒い四角部分が「縦框」部分になります。
框ドアの戸先側を輪切りにすると、このようなイメージでガラスや錠前が収まっています。

框の幅が十分はドアの場合、框の構造の内部にスペースがあり、挿入されている錠前が差し込まれているガラスに干渉することもなく、無理なく収められています。

一方、框が細いドアに通常の錠前を収めようとした場合には、画像の左側のような寸法関係になってしまうことがあります。
このイメージ図ではわかりやすく極端に納まらない状態を想定していますが、錠前自体は框の中に納まる寸法としても、内部でガラスに干渉してしまうような場合もあります。
また、錠前がガラスに干渉しないギリギリの収まりになったとしても、シリンダーやサムターンを通す為の開口部分がガラスに干渉して、加工作業が出来ないパターンも存在します。

そこで、右側の図のように、狭框ドアのような内部のスペースが十分でない場合でも組み込むことが出来るような寸法の電気錠や電子錠が相次いでリリースされているのです。
(アナログな錠前で狭框ドア対応の物は従来からありました)

実際に狭框ドア対応の電気錠・電子錠は?

それでは、実際に狭框ドアに設置が可能な電気錠・電子錠について、当店で扱った事例紹介も交えながら紹介していこうと思います!

美和ロック モーター式電気錠「ALN」

「電気錠といえば」となった時に、多くの方が思い浮かべる製品「美和ロック AL4M」を狭框ドア向けにアレンジしたのがこの「ALN」です。

AL4Mと同じ構成の配線などになっていますので、これまでの電気錠システムと同じように機器構成を考えることが可能です。
ただし、「電気錠」ですので設置には配線工事が必要です。

また、美和ロックの現行シリンダーに対応していますので、マスターキーでの対応が必要な場所などでも安心して導入することができます。

ロックマンジャパン ソレノイド式電磁錠「LC-DB2000」・「LC-DB2000P」

吸着タイプが一般的な「電磁式電気錠(電磁錠)」の中にも、デッドボルト(カンヌキ)が飛び出て施錠するタイプの製品がいくつかあります。

この「LC-DB2000」シリーズは、磁石の力を使ってデッドボルトを出し入れする仕組みの電気錠です。
モーターが組み込まれていないので、動作音は非常に静か。
病院や介護施設など、動作音に配慮が必要になるような場所でも安心して導入することが出来ます。

また、モーターなどが無い分、機器もコンパクト。
狭框ドアでも十分に組み込むことが出来るような寸法になっています。

画像の「LC-DB2000」は「通電時施錠タイプ」(停電時解錠タイプ)と言って、電気が流れている間はカンヌキが飛び出し、電気が切れるとカンヌキは自動的に引っ込みます。
災害などで停電が起こった場合でも、必ず解錠状態になるので閉じ込めなどのトラブルを防ぐことが出来ます。

停電時に解錠されてしまうと不都合がある場合、「LC-DB2000P」という製品があります。
こちらは動作が反対の「通電時解錠タイプ」(停電時施錠タイプ)なので、停電時はカンヌキが出たままになります。
その為、万が一の停電時などにアナログに解錠が出来るようにシリンダー・サムターンのユニットが付属しています。

設置場所の運用イメージによっては、こちらのタイプを選定することもあります。

WEST 面付補助錠タイプ電子錠「E06s」

新型コロナ禍の終息以降、再び需要が高まっているリモートロックシステムに対応したデジタルロック製品群。
その中でも唯一狭框ドアに設置が出来るのが「E06s」という面付補助錠タイプの電子錠です。

リモートロック9jシリーズを構造計画研究所と共同開発した「WEST」(ウエスト)という錠前メーカーが独自にラインナップしている製品です。

狭框ドアに設置が可能なように、固定用の金具などを敢えて片側に寄せるような設計になっています。
ユニット自体は框からはみ出るような位置関係になるので、見栄えなどを最重要視する場合はマッチしないこともあるかもしれません。

そうとは言え、民泊施設やシェアスペースの運営に特化したリモートロックシステムに接続することが出来る、ネットワーク対応型の電子錠なので、リモートロックシリーズの導入がマストな施設では、この製品か予算が大幅に上がる電気錠タイプの製品の2択になります。

E06sは引戸への設置にも対応している錠前なので、古民家をリフォームしてシェアスペースにするような場合でも活躍します。

ロックマンジャパン 狭框ドア対応面付電子錠「LC-505TA-H/D」

面付補助錠タイプの電子錠として、ロックマンジャパンが2025年にリリースした新製品「LC-505TA-H」(引戸向け)「LC-505TA-D」(開き戸向け)という製品も狭框ドアへの設置が可能です。

ユニット幅が5cmに設計されており、狭框ドアでも多くの場合設置可能です。

また、オプション部品を組み込むことで、リモコンでの解錠にも対応可能であったり、USBメモリを使って履歴管理が出来る点など、高性能な製品になっています。
他のロックマンジャパン製デジタルロックと同じように「管理者権限モード」を搭載しているので、オフィスや各種施設など、暗証番号の変更権限などをしっかりと管理したいような場所でも安心して導入することが出来ます。

更にプラスポイントとして、外部電源を含む外部機器との接続が可能です。(配線作業が必要です)
これまでの電子錠では難しかった「タイマー制御」も機器を接続することで対応可能に。
日中は開けっ放しにしておきたいような場所へタイマー機器と合わせて設置することで、「誰がいつ設定を変えるのか」という悩みから解放されます。

狭框ドアに「吸着タイプの電磁錠」は?

電磁錠の存在をご存じの方からすると、「オーソドックスなタイプの「吸着タイプ」であれば、縦框の幅に関わらず設置できるのでは?」というアイデアが出てくるかもしれません。

このアイデアについては、「半分正解で半分間違い」となってしまう場合があります。
「半分正解」の部分については、多くの場合に上側へ設置をする吸着タイプの電磁錠であれば、縦框の幅に制限を受けること無く設置が可能である、ということです。
ただし、この設置場所こそが「半分間違い」に繋がるポイントでもあります。

どういうことかというと、框ドアの構造が関わってくることになりますが、大きなガラスやパネルがはまっている框ドアは、強度を保つ構造部分としては、四方の縁部分のみになります。
その為、「捻じれる」力には弱い構造です。
框扉で上框(上側の横框)を固定した時、ハンドルが付くような部分を押し引きすると、捻じれる力が加わり下側が大きく動きます。
この押し引きの力が大きかった場合、ドアが捻じれて変形してしまうようなトラブルに繋がります。

電磁錠を活用する場合は、このような特性を十分理解した上で機種選定を行う必要があるのです。

当店には電磁錠に精通したスタッフが在籍しています。
框ドアに限らず、電磁錠の設置をご検討の場合は、お気軽にお問い合わせください。

狭框ドアに設置出来るアナログな錠前もお任せください

ここまで狭框ドアに設置出来る「電気錠」や「電子錠」について紹介してきましたが、従来のアナログな錠前の新規設置や交換工事につきましてもお任せください!

この画像の事例では、事務所入口の狭框ドアで数十年前に設置された廃番の錠前から現行製品に変更工事をしました。

ドア屋さんやサッシ業者さんに聞いても良い返事がもらえなかった場合でも、錠前取扱業者としての知識・スキルであれば対応可能な場合もあります!

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