世界中で猛威を振るった新型コロナウイルスの扱いが緩和され、長らく自粛ムードが続いていた観光の機運が高まってきています。
また、歴史的な円安を受け、インバウンド(訪日観光客)が大幅に増えているとの報道が連日行われています。
コロナ禍で一度下火になっていた民泊施設の新規開業が増えてきており、当店にも民泊施設の運営に強みがある電子錠(デジタルロック)の設置についてのお問合せが増えてきました。
また、このような電子錠は、無人化・省人化についてのニーズが高い、レンタルスペースやコワーキングスペースなどのシェアスペース施設への導入にも適しています。
そこで、今回はこのようなクラウドシステムを活用して導入するタイプの電子錠について、錠前取扱業者としての目線からご紹介していきたいと思います!
種類を問わず、カギについてお悩みのお客様は、大阪市城東区のカギ屋「キーホームサービス アオキ」まで是非お気軽にご相談ください!
「LINE公式アカウント」からは、画像の送信なども含め簡単にお問合せ可能です。
そもそも「電子錠」とは?
動作に電気を使い、解錠操作などをデジタルな仕組みで行う「電気錠」の中で、特に電池で動作するものを「電子錠(デジタルロック)」と呼びます。
大規模な電源工事を行わずに設置ができるため、コストを抑えてオートロックなどの設備が導入可能です。
暗証番号での解錠や、ICカードでの解錠、指紋での解錠など、電気的な動作をすることで、デジタルな解錠方法に対応し、利便性が向上します。
今のカギやレバーを残したまま設置する「面付補助錠タイプ」や、レバーごと付け替える「レバー一体型」など、複数のタイプがあります。
また、最近では電子錠の一種として、スマホアプリなどから解錠を行う「スマートロック」も登場しています。
室内側のサムターン(つまみ)に機器を取り付けるような仕組みです。
キーホームサービス アオキでは、スマートロックを含めた電子錠を各種取り扱っております。
クラウドシステム対応の電子錠って?
前項で紹介した電子錠の多くは、住居の玄関などに設置し、スタンドアローン(ネットに繋がない状態)で運用される物です。
スマートフォンでの解錠に対応している機種もありますが、基本的にはネットに繋ぐわけではなく、Bluetooth接続の範囲内で専用アプリなどから操作が出来るレベルです。
そのようなスタンドアローンの電子錠と違い、クラウド(WEBを使った)の管理システムと連携して運用することが出来る電子錠があります。
電子錠本体をWi-Fi経由でネットに繋ぎ、WEB上のシステムで状態確認や設定変更を行えるような仕組みを搭載しています。
設置方法や搭載されている機能などによって、製品の選定を行う必要があります。
中には、所謂「スマートロック」と呼ばれている、両面テープで貼り付けて設置するタイプや、「電動サムターンタイプ」と呼ばれる無加工でシリンダーやサムターン(室内側のつまみ)と置き換えが出来るタイプを展開しているメーカーもありますが、設置が可能かどうかは、ドアや既存のカギの状況によって変わります。
それ以外にも、最近では電池で稼働する電子錠だけでなく、配線工事などを行って設置する「制御盤タイプ」(電気錠の制御を行うことができるユニット)を各社が商品ラインナップに加えています。
当店では、電子錠タイプのリモートロック以外にも、制御盤タイプのクラウドシステム対応製品を設置した実績もございます。
既に電気錠が設置されている場所へ、クラウドシステム対応製品の設置を検討されている場合もお気軽にお問い合わせください。
民泊施設やシェアスペースのオーナー様がチェックするべきポイントは?
ビジネスツールとしてクラウドシステム対応電子錠を導入する場合、今や外すことが出来ないポイントは、「“予約システム”と連携できるか?」ということです。
近年では、「宿泊施設向け」や「コワーキングスペース向け」、「レンタルスペース向け」など、各種ビジネスモデルにマッチした予約システムがリリースされています。
予約システムと連動することが出来る製品を使うことで、予約の受付から利用スケジュールに合わせた設定変更の自動化、利用者への暗証番号や利用時間の通知までを一気通貫で行うことが出来ます。
それぞれを人力で処理する必要がなることで、作業ミスも無くなり省人化に繋がります。
製品を提供しているメーカーや、導入する製品によって連携できるWEBシステムが限られている場合もありますので、ご自身が連携させたいWEBシステムが対応しているのかを十分確認した上で電子錠メーカーを決める必要があります。
クラウドシステム対応電子錠の「メリット」・「デメリット」
クラウドシステム対応の電子錠にもメリット、デメリットが存在します。
ここからは、カギ屋的ポイントでそれらを紹介していきます。
クラウドシステム対応電子錠の「メリット」
遠隔地から設定変更などを行うことが出来る
クラウドシステム対応電子錠は、予約システムとの連携などは関係なく、そもそものシステムとして、メーカーが用意しているクラウドシステムにて、カギの施錠状態の確認や、暗証番号などの設定変更、施解錠操作の履歴管理、遠隔解錠操作を行うことができる場合がほとんどです。
ほとんどのことを遠隔で操作することが出来る為、現地に赴いて暗証番号の変更などを行う必要がありません。
大阪の物件を東京の会社が運営する、というような場合に最適です。
その他、ビジネス向け以外でも、自宅に設置してお子様の帰宅に合わせて職場から解錠操作を行うような活用方法もあります。
各種予約システムと連携することができる
先述の通り、近年各種ビジネスモデルに特化した予約システムを提供する会社が増えています。
予約システムのプラットホームでは、利用者が所在地や物件の条件などに合わせて、利用可能な施設を検索し、自身の希望にマッチした物件が見つかれば、そのまま利用予約、決済処理まで行うことができる場合がほとんどです。
このような予約システムのプラットホームとシステム上で連携が可能なクラウドシステムを持っている電子錠を使用することで、予約の受付だけでなく、電子錠側の設定変更なども自動的に行うことが可能になります。
例えば、民泊施設利用を検討中のお客様が、予約システムから4/1~4/2の予約を行ったとき、電子錠側のシステムが自動的に4/1のチェックイン時刻から4/2のチェックアウト時刻まで利用できる暗証番号を自動的に設定し、予約システムへその情報を自動処理で送り返します。
その設定情報を元に、お客様へは「4/1 15時から4/2 10時まで、暗証番号:1234で入室可能です」(要約)というような内容を含んだ予約完了のお知らせが自動で送信されます。
連携が出来るシステムを利用していれば、これらの処理に人の手は不要です。
暗証番号の伝達ミスや、電子錠側の設定忘れなどを心配する必要はありません。
こういった仕組みを活用することで、施設運営の省人化・無人化を図ることが出来ます。
強固に設置が可能な製品が多数用意されている
クラウドシステム対応電子錠の中には、従来の電子錠と同じように、しっかりと設置作業を行って取り付けをする製品が多数用意されています。
両面テープでの貼り付け設置を行う「スマートロック」タイプは、手軽に設置が可能な反面、両面テープが経年劣化すると剥がれて脱落してしまうトラブルが発生する場合もあります。
扉に穴加工を行って設置する「面付補助錠タイプ」や、室内側のツマミなどを置き換えて設置する「電動サムターンタイプ」の電子錠は、脱落してしまう心配はありません。
無人運営で運営スタッフの訪問がない間に機器が脱落していて、利用客が解錠出来なくなってしまうようなトラブルを避けることが出来ます。
扉を加工して設置するタイプの電子錠は、専門的な知識を持った錠前取扱業者や、各メーカーの施工協力店へ依頼すると安心です。
当店は、リモートロック(構造計画研究所)やAkerun(Photosynth)の設置協力店としても活動しております。
各メーカーの機器設置についてお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
クラウドシステム対応電子錠の「デメリット」
Wi-Fi環境を整備する必要がある
クラウドシステム対応電子錠は、ネット上のシステムから制御を行うため、ネット接続が必要になります。
電子錠として設置するタイプについては、無線のWi-Fiで接続を行うため、物件内で玄関ドアにも通信電波が届くようにWi-Fi環境を整える必要があります。
ポケットWi-Fiのような簡易な環境では、正常に動作しない可能性もある為、据え置きの無線親機などを使って切断の心配がない通信環境を用意しましょう。
また、既存の電気錠や自動ドアなどを制御する「制御盤タイプ」の機器を設置する場合は、有線LANにて機器接続を行う必要がある場合がほとんどです。
そのような機器を設置する必要があるときは、有線LANを接続できる環境を用意しましょう。
詳しくは、各メーカーの営業担当者へ確認すると良いでしょう。
クラウドシステムの月額利用料が発生する
クラウドシステム対応電子錠は、基本的にクラウドシステムの月額利用料がランニングコストとして発生します。
基本的には、1ゲート(電子錠1台)ごとに費用が発生する場合が多くなっています。
また、利用できる項目に合わせてプランが数種類用意されている場合もあります。
設置を検討している物件の運用イメージに沿ったプランを契約するようにしましょう。
それ以外にも、予約システムと連動させる場合は、別途予約システム側の月額利用料も発生します。
そちらのシステムについても、運営会社へ確認しておくと、イニシャルコスト・ランニングコストを合わせて検討することが出来ます。
メーカーの選択肢が少ない
クラウドシステム対応電子錠は、クラウドシステムを運営しているメーカーが、自社システムで稼働する専用の電子錠を製造・販売しています。
現状の運営メーカーとしては、「リモートロック(構造計画研究所)」と「Akerun(Photosynth)」の2社が主要なメーカーとなっています。
基本的には、それら2社のシステムや製品ラインナップのどちらがご自身の運用イメージや予算に合っているかを比較検討することになります。
今後、この分野の電子錠が需要拡大していくことで、他社が参入してくることも予想されますが、まだまだ先のことになるかもしれません。
「クラウドシステム対応電子錠」以外の電子錠もお任せください
ここまでクラウドシステム対応電子錠について紹介してきましたが、必ずしも民泊施設やシェアスペースを運営する際にそのような電子錠が設置されていないといけないわけではありません。
一般的な電子錠やキーレックスなどを上手に活用しながら運営されている施設もたくさんあります。
当店では一般的な電子錠やキーレックスなどの設置工事も承っております。
クラウドシステムまでは要らないけど…というような場合も、お気軽にお問い合わせください。
お気軽にお問合せください
種類を問わず、カギについてお悩みのお客様は、大阪市城東区のカギ屋「キーホームサービス アオキ」まで是非お気軽にご相談ください!
「LINE公式アカウント」からは、画像の送信なども含め簡単にお問合せ可能です。
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