今回は、テナントビルのエントランスに電気錠システムを少し特殊な方法で設置した事例をご紹介。
「夜間に部外者が入ってしまわないように、電気錠を設置してタイマー制御を行いたい」とのご相談でした。
欄間や隣接するドア以外の壁部分も含め、壁一面が強化ガラスで構成されていたため、唯一金属になっているドアの下部に電気錠を設置しました。
制御盤は、タイマー制御機能を持った機種を選定し、お客様のご要望を実現することができました。
また、フロアヒンジは老朽化が進んでいた上、ストップ機構付きだった為、オートロックが正しく運用できるように、ストップ機構無しの新品に交換を行いました。
これで、開けっ放しのままホールドされることが無くなり、オートロックが動作する時間帯は必ず自動施錠されるようになりました。
このように、少し特殊な電気錠の設置方法になる場合もお気軽にご相談ください。
種類を問わず、カギについてお悩みのお客様は、大阪市城東区のカギ屋「キーホームサービス アオキ」まで是非お気軽にご相談ください!
お客様のご要望
お客様に設置場所や運用状況、ご要望をお伺いしたところ、上記のような話をお聞きすることができました。
キーホームサービス アオキからのご提案
お客様のご要望を受け、当店からはこのような提案を行いました。
タイマー制御の自動施錠には電気錠を設置する必要あり
タイマーで自動的に施錠時間を制御するには、カギも電気的に動く物にする必要があります。
電気的に施解錠操作を行うことができることで、タイマーによる時間管理が介入できるようになります。
そこで、今回の事例では既存のアナログな錠前を取り外し、電気錠を新たに設置しました。
タイマーを組み込むには、「24時間タイマー」や「週間タイマー」と呼ばれる製品を選定する必要があります。
そういったタイマーを組み込むことで、10時~22時は開けっ放しで22時~翌10時まではオートロックONというような運用が可能になります。
この事例では、電気錠を制御する「制御盤」に標準でタイマー制御機能がある製品を選定しました。
ガラス扉に設置出来る電気錠は限られている
今回の事例では、ガラス扉の下側にのみ金属部分があり、そこにアナログな錠前が付いているような状況でした。
そのアナログな錠前を電気錠に置き換えることも検討しましたが、寸法が合わず面付ボックスを取り付け、その中にモーター式電気錠を収めるという特殊な方法を採用しました。
このような方法以外に強化ガラスでできている扉に設置出来る電気錠としては、強化ガラス用取付金具が用意されている一部の電磁式電気錠も候補になります。
今回も最初の提案の中には含まれていましたが、非常解錠システムの構築にあたり、配線の取り回しが非常に困難ということが分かったため、電磁錠は断念することとなりました。
複雑なシステム構築が不要であれば、電磁錠も十分に選択していただけると思いますので、ガラス扉への電気錠設置でお困りの際は、お気軽にご相談ください。
非常解錠は、電源オフか物理カギにて
今回の事例では、システムが上手く動作していない状況でも入室する「非常解錠」の仕組みが必要とのご要望がありました。
非常解錠を実現するには、電気錠の仕組みに合わせてシステム構築を行う必要があります。
モーター式電気錠の場合、多くはシリンダー(鍵穴)を装着できる設計になっていますので、テナント関係者にカギを渡すことで、停電などの非常時でも物理的にカギを開けることが可能になります。
また、設置するシリンダーについては、マスターキーシステムを絡めた物であったり、マンションのエントランスのような専有部のカギと共通で解錠出来るカギにすることも可能です。
※マスターキーシステムなどは、後から導入する場合、テナントすべてのカギを交換する必要があります。
その他、前項で紹介した電磁錠の場合は、本体への電源供給を切るとこで解錠することが出来ますので、キースイッチなどを使ってシステム全体の電源をオフにする仕組みを用意しておくことで、非常解錠を実現可能です。
運用面で懸念事項がある場合も、お気軽にご相談ください。
自動施錠を正しく運用するには、フロアヒンジのストップ機構はNG
ドアを自動で閉める機器「ドアクローザー」や「フロアヒンジ」などには、90度など一定の角度でドアを保持する機構が付いている機種(「ストップ付き」)があります。
せっかくオートロックシステムを導入しても、ドア自体が開いたままだと正しく運用することが出来ません。
オートロックシステムを正しく運用するには、ドアを開いたまま保持する機構のないクローザー類に変更する必要があります。
今回の事例では、画像のように既存のフロアヒンジから油が漏れてしまっているような劣化した状態だったため、修理交換に合わせてストップ無しの機種へ変更しました。
ドアクローザーやフロアヒンジの交換工事についても対応可能ですので、是非ご相談ください。
片開きにするには、戸当りの設置が必要
今回のご要望の中には、「扉は一方開きにしたい」という物も含まれていました。
通常、ガラス扉用のフロアヒンジは、内開きにも外開きにもどちらにも開くことが出来る「スイングドア」という状態に出来る機種が多く使われています。
今回もフロアヒンジを交換しましたが、スイングドア用の製品でしたので、開く向きを制限するために戸当たりを設置しました。
ガラスに挟み込んで設置する戸当たり製品もありますが、今回は強度面などから下部の金属部分で受け止める形で設置しました。
このようなご要望についても、細かくヒアリングいたしますので、お気軽にご相談ください。
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